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うち(のトイレ)に昔から置いてあった『幻獣辞典』の挿絵を描いている鈴木康司という人が近所の絵本屋で展示をやっていると聞いて散歩がてら観てきた。 自分はこの本のモノクロ絵しか知らなかったのだが現在はスズキコージ名義になっていて、沢山の著作、アートワークとともにカラフルで野性的なファンタジー作品が狭い店内にびっしり並んでいた。 その中のいくつかは額装されておらず、じっと他人の好き勝手作った絵具の隆起を見ていると… 自分の中のややこしい何かが溶けていったような気がした。 その後一眠りしてから、一枚だけ買ったポストカードを見ながら思い返してみると、なるほどこれが絵が欲しくなるという自分なりの感覚か、これは印刷物では味わえないなあと一人納得したのだった。 追記:A4とかF6程度の支持体でもそれより広い空間を描く事が出来る。写実的な奥行きではなく情報の奥行きがあり、配色を含む全ての配置によって視線を反復させるという方法。 |